四十三庵

蔀の雑記帳

MURAKAMI HARUKI"AFTER DARK"Jay Rubin訳

英語版が図書館にあったので、読んでみた。 元の文章が翻訳調なので、英語に訳しても大して齟齬がないように感じた。 (ネイテイブが読むとどうなのかわからんけど) 当然日本語と英語じゃ同じことが書いてあっても全然印象が違う訳で、 会話シーンなんかか…

小松章「基礎コース 経営学」

経済学の理論で、「企業」をどう考えるか。 経済学を学べば、企業経営に何か寄与するか、というと、そうは思えない。 生産関数をおいて、利潤最大化問題を解いて、 じゃあいざ企業のCEOに出世して、 「よしこの会社の生産関数はこうだから・・・利潤を最大化…

城山三郎「男子の本懐」

つい二、三年前に、最愛の妻に先立たれ、痴呆の症状著しいまま亡くなった城山三郎。 彼は一橋大学(東京商科大学時代だっけ?)を卒業して、経済小説のパイオニア的存在な訳だけれども、 城山三郎の文章はいかにも経済学部出身らしい文をしている。 どの学部…

新保恵志「デリバティブ―リスク・ヘッジが生み出すリスク (中公新書)」

クソだった。 例がムダにわかりにくい。 説明が下手。 ありえないレベル。 編集何やってんだ。

谷岡一郎「確率・統計であばくギャンブルのからくり」

確率論と統計学を使って、ギャンブルを考えようというブルーバックス。 数学的にそんなにエグいものは出てこないんで、高校数学レベルでなんとか読めると思います。 個人的に興味があるテーマに、 「パチンコが数学的に見てどのぐらい損をするのか」 という…

村松剛「醒めた炎」

木戸孝允が主人公の小説というのは意外と少ない。 この小説(と言っていいのかどうか。後述)は、昔日経で連載していた新聞小説をまとめたもので、 上巻・下巻それぞれ800頁程、あわせて1600頁くらいの長さなので、非常に大変だった。 一度根性据えて…

「「坊っちゃん」の時代」関川夏央・谷口ジロー

面白かったです。 第一部が夏目漱石が主人公。 ビール飲んで暴れる漱石先生が素敵。 西洋嫌いなのに、ロンドン留学して、精神ズタボロになる漱石さん素敵。 平塚らいてふがレストランでベロチューするシーンがあるんだけど、明治人あんなことせんやろw 第二…

秋山駿「信長」

さてこのような本を語る時、どのような体裁をとるべきなのか、私はわからない。 スタンダールがナポレオンを描こうとしたように、秋山という著者は信長を描こうとした。 それはamazonレビューを見るまでもなく、本文を読めば自明である。 しかしその試みが成…

養老孟司「唯脳論」

脳について書いてある本。 養老孟司は医学部(解剖学者)なので、うさんくさい、脳科学ブーム便乗本とはちょっと違い、 脳の構造であるとか、人間以外の生物との比較であるとか、そういった記述が中心となるので、 茂木健一郎みたいなイメージで読むと面食ら…

「金融・証券のためのブラック・ショールズ微分方程式―微分の初歩からやさしく学べてよくわかる」石村貞夫、石村園子

熱伝導方程式を考えた奴は頭どうかしてるんじゃないか。 ファイナンス(特にアセットプライシング)の分野は、理系の独壇場で、 経済学の領域でありながら、文系の経済学者ではとても入っていけない世界になっています。 本書は高校数学の数'VCレベルの微分…

岩瀬大輔「金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記」

ブログの内容をまとめたらしい。 開成→東大→HBS(ハーバードビジネススクール)というエリヰトな方。 人間が獲得することができる最上級の知って何かなと突き詰めて考えていく。 子供の頃は、知的成長というのが階段のように高くまで連なっていて、 東大…

リチャード P. ファインマン「ご冗談でしょう、ファインマンさん」岩波現代文庫 訳大貫昌子

SURELY YOU'RE JOKING,Mr.FEYNMAN! Adventures of a Curious Character Richard P.Feynman with Ralph Leighton 有名なファインマン教授の逸話集。面白かった。 工学少年で、ラジオとかなおしてたファインマンの少年時代から話ははじまる。 この手の話をきく…

稲田俊信・道端忠孝「図解雑学 商法」ナツメ社

右側に絵、左側に文章という構成になってるナツメ社のアレです。 登記とか定款とか。 後簿記二級でやった内容なんかもばっちり出てた。

森棟公夫「基礎コース 計量経済学」

全く理解できなかった。 最小二乗法くらいまではわかったけど、3変数に拡張されてから全く理解不能に陥った。 使われている応用例はかなり面白いものが多いのに、全然理解できないからよくわからなくてもったいなかった。

宮尾龍蔵「コア・テキストマクロ経済学」

理論と実証のバランスが意識された良著だと思います。 今まで読んだ教科書の中では一番好きかも。 GDPと物価 消費 投資 貨幣 IS-LM 国際マクロ(為替レート決定要因) 景気循環と経済成長 資産と銀行 財政政策と金融政策 日本の政策 がトピック。 トービ…

「銃・病原菌・鉄―1万3000年にわたる人類史の謎」ジャレド ダイアモンド (著), 倉骨 彰 (翻訳)

原題 GUNS,GERMS,AND STEEL The Fates of Human Societies by Jared Diamond 今更僕が内容を説明することもないような、有名本。 ニューギニア人が著者にむかって発した素朴な疑問、 「白人は多くを発達させニューギニアにもちこんだ。ニューギニア人は自分…

今日のブクオフ

新世社の「基礎コース 経営学」小松章 \105 同じく新世社「統計学入門」森棟公夫 \105 後者が特に嬉しい。まさか100円で手に入るとは運がいい。

クリストファー ベルトン「英語は多読が一番!」 渡辺 順子 (翻訳)

ブックオフで気になったので買ってみた本。 ちょっと失敗だったな。 あんまり内容がない。

ロバート・ゲスト「アフリカ 苦悩する大陸」訳伊藤真

○原題 Robert Guest The Shackled Continent: Africa's Past, Present and Future ○目次 第1章 吸血国家―エリートによる、エリートのための独裁主義 第2章 ダイヤを掘る、墓穴を掘る 第3章 「眠れる資産」が繁栄へ道を拓く 第4章 セックスは死と隣り合わせ …

三島由紀夫「鏡子の家」

○概要 世界の崩壊を信じる貿易会社のエリート社員杉本清一郎、私立大学の拳闘の選手深井峻吉、天分ゆたかな童貞の日本画家山形夏雄、美貌の無名俳優舟木収。彼らは美の追究者なるが故にそれぞれにストイシズムを自らに課し、他人の干渉を許さない。―名門の資…

今日のブクオフ購入本

「はじめてのC」105円 「基礎コース マーケティング」105円 「基礎コース 金融論」105円 「基礎 英語長文問題精講」105円 「英語は多読が一番!」350円 「証券化入門」2050円

舞城王太郎「阿修羅ガール」

減るもんじゃねーだろとか言われたのでとりあえずやってみたらちゃんと減った。 私の自尊心。 返せ。 とか言ってもちろん佐野は返してくれないし、自尊心はそもそも返してもらうもんじゃなくて取り戻すもんだし、そもそも、別に好きじゃない相手とやるのはや…

J・R・ヒックス「経済史の理論」訳新保博、渡辺文夫

John Richard Hicks"A Theory of Economic History" 20世紀を代表する理論経済学の巨匠ヒックスが、「市場の勃興」を中心に世界経済史の道筋を理論的に解説。古代地中海世界の都市国家で活躍した商人がその交易活動によって「市場の浸透」の第一局面を開拓。…

東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊

東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊 今んとこ僕が人に薦めても恥ずかしくないと思う本は三島由紀夫の「豊饒の海」のみ。

秋元英一「世界大恐慌――1929年に何がおこったか」

著者・秋元英一氏は長年にわたり大恐慌期の米国経済史を研究してきた経済学者。だがこの本にはアカデミズムにありがちな難解な専門用語や数式は一切出て来ない。その代わりに著者は当時の新聞記事やエピソードなど豊富な史料を駆使して,庶民の目に映った大恐…

原田重寿「金融・証券のためのブラック・ショールズ式とその応用」

はっきり言うが全然わからなかった。 この本は割とわかりやすいと思って図書館から借りてきたのだが、実際は理解できなかった。 本はわかりやすいと思うが、いかんせん僕の頭が悪い。 導出法を三つ紹介していて、 対数正規分布 偏微分方程式(伊藤の定理) …

オススメ本10選

・内田百輭「冥土・旅順入場式」冥途・旅順入城式 (岩波文庫)作者: 内田百けん出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1990/11/16メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 79回この商品を含むブログ (33件) を見る夏目漱石の弟子だった人の小説。 一つ一つは短編で、平…

岩井克人「貨幣論」

面白かった。 基本的にはマルクスの「資本論」などを引用しながら、 貨幣に関する抽象論をすすめてゆくスタイル。 貨幣の本質に迫っているが、経済学的というよりはむしろ哲学的な雰囲気。 二十エレのリンネル 一着の上着 十ポンドの茶 四十ポンドのコーヒー…

三島由紀夫「不道徳教育講座」

三島はインテリではあったけれど、ユーモアのセンスもなかなかあって、 真面目に書いた小説はカチカチの、ちょっと難解な文だが、 フランクに書いた文だと、本人の親しみやすい、快男児っぽい所が読み取れる。 ただ話題が、「当時の流行」とは言え、2011年(…

三島由紀夫「永すぎた春」

三島の書いた大衆小説。 よく三島を「頭のいいキチガイ」のように認識している人がいるけれど、 実際はもうちょっと彼は複雑な人物で、俗っぽい価値観もある程度理解していたし、 理解しているということをたびたび誇示しようとした。 この小説の文章は、三…

「行動学入門」三島由紀夫

なぜ三島由紀夫の文章技法なんつーのを書いたかというと、 ブックオフで四冊くらい三島の文庫本を買ってきたからで、その中に趣味の悪い金ピカカバーの「金閣寺」もあったので、 前々から考えていたことを書いてみた訳です。 「行動学入門」は大した本ではな…

井上義朗「コア・テキスト経済学史」

面白かったので、簡単に内容をまとめてみた。 当初は2ページくらいにおさめるつもりが、意外と時間を食わされた。

戸瀬信之「コア・テキスト経済数学」

第一章まで真面目に読んでたが、どう考えてもこの説明じゃわからない。 経済数学で、どこまで「数学」のエッセンスを取り入れるかは、 ホントに微妙な問題で、カチコチの数学者が経済学部生に説明する際は、 多少「手心」を加えないと、まあ勉強する気のない…

「コア・テキスト財政学」小塩隆士

わかりやすかった。 数学の展開も最小限におさえてあって、苦手な人は飛ばせるように工夫してあった。 (それはそれでどうなんだという話ではあるが)

真山仁「ハゲタカ」

僕は流行りものが嫌いでして、「もしドラ」も気にはなってるけど、死んでも買わない。 「ハゲタカ」も流行ってる間は死んでも読まないと思っていたが、そろそろ沈静化してきたので読まんという訳だ。 大学の「恵まれない子供たちのため」のボランティアサー…

多和田 眞「コア・テキストミクロ経済学」

数学的な展開が多い割に、平易に読める本。 ただ全くの初学者は、マンキューかクルーグマンみたいなものを入れた方がわかりいいかもしれない。 初学者でも数式での議論ががんばって読み解けるのであれば、これから入るのもありかも。 ものすごく標準的なテキ…

「コア・テキスト経済学入門 」吹春俊隆

コアテキストシリーーーーーーーーーーーーーーズ。 今更経済学入門だったけど、意外と良著だった。 ミクロ・マクロの理論を、現実の経済事象をもとに、理論的というよりはむしろ実際的・感覚的に教えようというスタンス。 ちょっと長いのが玉に瑕だけども、…

「資格図鑑!―厳選!まる見えガイダンス」オバタカズユキ

図鑑シリーズ三つ目。 2004年くらいの初版なんだけど、なんでこんなクソ古いのをわざわざ読んだのかというと、 図書館にあったのが古いやつだけだったという単純な理由。 弁護士がロースクール必須じゃねーし、公認会計士が短答式一年に一回だったり、と…

「コア・テキスト経済史 」岡崎 哲二

コアテキストシリーズが好きで、全部読もうと思う。 「制度と組織の研究史」という視点の経済史の教科書なので、 ヨーロッパの歴史を事細かに記述して、ラッダイト運動がどうだとか、そういう話をする内容ではなかった。 170ページ程度と、かなりコンパク…

ロバート・ギボンズ「経済学のためのゲーム理論入門」訳福岡 正夫、須田 伸一

原題"GAME THEORY FOR APPLIED ECONIMISTS"Robert Gibbons。 ただし元の著作が、大人の事情で同内容の本が違う題名で二冊発売されていて、 その二冊が別々に翻訳がかかって日本で出版されてしまった。 僕も図書館で借りる時どっちにしようか迷ったけど、どっ…

オバタカズユキ監修「大学図鑑2011」

Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen. Albert Einstein (常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう アルベルト・アインシュタイン) 「大学図鑑」は、そんな偏見のコレクションであります。 基本的…

堤未果「ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) 」

アメリカが格差社会なのは周知のことだが、ではその貧困層がどうなってるのかはあまり知られていない。 第一章では、アメリカ特有の常識では考えられない肥満が、貧困と関係していることが述べられる。 第二章では、ルイジアナ州を襲ったハリケーン「カトリ…

「カッコカワイイ宣言!」品薄状態が続く

新宿のジュンク堂などの大型書店、ブックファースト、精文堂だの、色々探したけど、 結局「カッコカワイイ宣言!」はなかった。 大体ミサワは一般の認知度が低いくせに売れすぎなんだよ。 amazonの中古市場がひどいことになってる。 ¥ 1,517 ¥ 250(配送料…

三島由紀夫「サド侯爵夫人・わが友ヒットラー」

○サド侯爵夫人 三島由紀夫は戯曲もいくつか書いてるが、その中でも最高傑作と目されるのが、「サド侯爵夫人」である。 てっきり僕はサド侯爵が出てくるもんだとばっかり思ってたが、 サド侯爵の夫人と、その周辺の女達の会話オンリー。 革命前の、フランス貴…

「コアテキスト経済統計」谷沢弘毅

内容的には非常に充実しています。 景気指標、労働関係、金融、財政、貿易など、多様な分野の経済統計を網羅していて、 わかりづらいものにはきちんと必要十分な解説がついています。 著者は経済統計に関する著書をたくさん出している方で、 統計に関する種…

片岡剛士「日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて」

なかなか面白い本だった。 読むの辛かったけど。 ○まとめ ・序 本のアウトラインが述べられている。 「政策の実行ラグ」という本書で繰り返し登場する概念も説明される。 ・1、世界金融危機 サブプライムローンの信用危機から発生した、リーマン・ショック…

三島由紀夫「青の時代」

やっぱゆっきーなはええわ。一日で読んじゃった。ちょっと真面目に書こうかな。 ○あらすじ 主人公の川崎誠は、千葉県のK市(柏市?と思ったが、どうも木更津らしい)の名家にうまれる。 一高→東大法学部という、典型的なエリートコースに進んだ誠だったが、…

F・ガレス・アシャースト「10人の大数学者―現代数学を築いた人々」訳好田順治

原著名とかはまあいいよね。 大学の図書館で面白そうだから借りてみたけど、うーん。 エヴァリスト・ガロア ウィリアム・ローウアン・ハミルトン卿 ジョージ・ブール アルツール・ケーリー リッヒアルト・デデキント ゲオルク・カントル フェリックス・クラ…

内田百輭「冥土・旅順入場式」

「感想」 異様に暑い夏の後、二週間の長雨があって、ようやく赤蜻蛉の飛び始めた秋のことである。 その日私は、正午からずっと、内田百間先生の「冥土・旅順入場式」を読んでいた。 ふと気付くと、書斎の柱時計が四時ちょうどを指しているのに気付いた。 随…

日本経済新聞社編「検証バブル犯意なき過ち」

バブル経済の生成、膨張、崩壊、反省を、 日本銀行、民間銀行、証券、大蔵省(当時)、政治面から分析した本。 前に読んだ「真説 バブル―宴はまだ、終わっていない」が、 割とバブル時代の「ものすごい話」を取り扱っていて、個人の思惑・動きに焦点をあてた…