四十三庵

蔀の雑記帳

「影響力の武器」ロバート・B・チャルディーニ

○この本を読むまで 夏期講習だか冬期講習で、河合塾に通ったのですが、 そこで鈴木慎一郎講師の現代文の授業を受けました。 彼が、その中で薦めていた本の一冊に、「影響力の武器」という本があり、 ずっと気になっていたので読んで見ました。 ○内容 人間は生きていくのに、四六時中脳みそフル回転させている訳にはいきません。 むしろ脳みそを使うのは、大事な場面だけで、日頃はあまり頭を使わずに生きているものです。 そのため、人間は日常生活の中で、どうしても機械的に動いてしまう場合がある。 その機械的反応をひきだすものが、影響力の武器という訳です。 1、返報性 何かされると、お返しをしなければいけない気持ちになります。 それが、本当に自分が望んでいたものでなくとも。 2、意思表示と一貫性 人は意思表示をすると、それに従い、一貫した行動をとろうとする。 3、社会的証明 人は他人を模倣して生きているため、社会的証明は人の行動に大きく影響を与える。 4、好意 人間は親しい人、好ましい人から強く影響を受ける。 5、権威 人は権威に強く影響を受ける。 たとえその権威に実体がなくとも。 6、希少性 人は手に入りにくいものを欲しがる。 ○感想 クルーグマンの「ミクロ経済学」を読んだ時も思ったけど、 アメリカ人の書いた本って、ムダにわかりやすく書かれている。 馬鹿丁寧といってもいい。 そんなに噛み砕かなくてもいいじゃねーかといつも思う。 しかし「著者わかると思ってるけど読者はわからなかった」があるよりは、 「著者がわからないと思ってるけど読者はわかる」の方がいいと思う人種なんだろうな。 しかし面白い本だった。 具体例がいちいち用いられていて、それが適切で面白い。 アメリカの話なんで、タッパーウェアーパーティーだの新興宗教だの詐欺だの フラタニティだの、はじめてきくものが出てきたが、あまり問題はなかった。 酒癖の悪いヒモ男が、女と別れて、 「もう酒もやめるし、働く」と言ってヨリを戻すけれど、 その後結局酒はやめねーし働かなかったけど、女は満足してるカップルの話とか、 どこにでもそんな奴らいるんだなあと思った。 「こんなことしてるのは日本だけですよ!」というのは評論家連中の口癖だが、 アメリカ人だって陰湿な新人いびりをしたり、人間関係に縛られて苦しんだりするんですよ。