四十三庵

蔀の雑記帳

村上龍「イン・ザ・ミソスープ」

村上龍渾身のサイコホラー小説。 外人相手に日本の風俗を案内する仕事をしてる奴が、 なんか気持ち悪い客だなあと思っていたら、そいつが筋金入りの殺人鬼で、 お見合いパブで殺人の現場を目撃すんだけど、 かろうじて殺されなくて、その後結局除夜の鐘をききにいくことになって、 築地の何とかっていう橋に行って、そこで解放してもらう、というのがホントに大雑把なストーリー。 なんか分析とか解釈とかは、もう皆やってるからいいや。 主題は相変わらず「ぬるま湯につかりきった日本人に喝!」みたいな、村上龍お得意のアレ。 ミスチルを歌って女の子にもてようとするおっさんとか、ポケベルとか、 なつかしーものがいっぱい出てくる。 基本的に村上龍は消耗品である、と僕は考えている。 そして、もはや彼は才能を消費しつくしてしまった。 彼は「若者」という立場以外からは、まともな小説を書けないだろうし、 もう彼はこんないい小説は書けないだろう。 ゴミみたいな評論書き散らして、知った風な人生論語って、小金稼いで死んでゆくだけだろう。 それはミスチルの桜井が、現在いいとも悪いとも言いがたい曲を時々出している状況と似ている。 才能が枯渇した後の天才。今の村上龍は一言で言えばそういうことだ。