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四十三庵

蔀の雑記帳

築地&絵画館

ライフ

○築地
朝の五時から築地に行った。
寿司を食って、競りを見ようと思ってたんだけど、失敗した。


競りを見るのは禁止になってしまって、見れなかった。
予備知識何もなしに行ったので、大変おどおどしながら入った。
電動台車みたいな奴がたくさん走ってる。トラックがあちこちに走っている。全体的に生臭い。
築地市場外部には、商店街が広がっていて、海産物だけではなく、野菜や雑貨も売っている。
築地市場内部に入ると、本当に魚ばっかり。
中には築地関係者がいっぱいうろうろしている。
こんなにたくさん雇用者がいるのかと驚いた。
皆服が揃えたように、帽子に革ジャンみたな、地味な服装が多い。
そのファッションだけで、一目で関係者だとわかる。
外人観光客の一団がいて、そいつらについていく。
でかいマグロの切り身なんかがある。
うろちょろしてたら、警備員に追い出される。
そのための警備員なのか。
外人どもへの対応には苦慮しているらしく、
「ディス エリア イズ……オークション……うんぬんかんぬん」
みたいなことを説明していた。


寿司大大和寿司に行くつもりが、場所がわからない。
築地市場外を一周しても、それらしい店がない。
地図を印刷していったが、それでもわからない。
仕方なく、超絶に安っぽい「すし鮮」というチェーン店に入る。
ちょっと洒落た回転寿司みたいな所だ。
さすがにまあまあ美味かった。


○絵画館(公式サイト
神宮外苑内にある、国会議事堂みたいな建物。
施設維持費という名の入館料が500円かかる。
建物が異様に立派。天井高い。
入って右に日本画40点、左に西洋画40点。
正面に明治天皇の愛馬、金華山号の剥製と、昔生えてた大木の切り株。
明治天皇を描いた絵を中心として、激動の明治を振り返る。


天皇について
明治天皇っていうものは、世界的に見て異質な支配者である。
普通王とか貴族とかっていうのは、繁栄の象徴であって、贅沢三昧が基本である。
子孫をしっかり残すという名の下に側室とりまくり、栄養管理の名の下に美味いもの食いまくり。
日本の天皇にもそういう側面もなくはない。
しかし明治天皇というのは、権力者の持つそういう搾取の側面が極めて少ない。
すくなくともそういう風に神格化されている。
絵画に描かれているのは、スーツ姿や軍服姿が多く、シーンは巡行だとか、会議だとか、政治や軍務に関わる絵が多い。
中には勉強をしている絵まであった。
海外のようにパーティだの、一族集合の絵だの、贅沢や威勢を示すシーンというのはない。
芸術鑑賞と言っても、能鑑賞だの、美術館が開いた記念に顔を出すとか、そんなもん。
もちろんこの絵画が事実を示しているだなんて、思ってない。多少の美化脚色はなされてると見て当然だが、
少なくとも明治天皇の、支配者・権力者としての異質性を示す証拠としては十分だと思う。


天皇は、日本の精神性の象徴であり、彼が支配者なのは彼がそれだけ尊敬にたる人間であったからだ。
風流を理解し、極めてストイック、勉学・鍛錬を惜しまない努力家、民へは惜しみない愛情をそそぐ。
日本的な美徳を全て持っていた。
民への愛情という部分で、天皇は西欧的な「神」の一面も持っていた。
明治から昭和の太平洋戦争以前までの間(短い間ではあるが)、
日本は西欧が昔、キリスト教宗教観の中でGodを中心に世界観を形成していたように、天皇を中心にしていた。
それが貧しい日本という国の、自己同一性であった。


・日本人の幸福に関する精神性について
明治天皇が、寒い冬に、前線の兵卒の寒さを慮って、
粗末な木造の部屋に、ストーブをつけずに眠るという話があった。
これなんか特徴的に日本人の幸福に関する精神性を表していると思う。
全員の中の何人かが幸福になったり、全員の幸福がほんのわずかに向上したりして、
全体の幸福度の総和が上がる状態よりも、全員が不幸を共有した状態の方を「よりよい状態」と見なす。


・日本人について
そういう意味では「日本人」なんていうものは、とっくに滅んでいて、
今現在日本人と呼ばれている連中は、日本人ではないのだ。


この築地+絵画館行きで、最近活躍していた自転車がパンクした。