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四十三庵

蔀の雑記帳

映画「ラスト・デイズ」(Last Days)

「エレファント」が結構面白かったんで、ガス・ヴァン・サント(Gus Van Sant)監督が、
nirvanaのkurtの自殺を描くということで、非常に楽しみに借りた。
「エレファント」は今の所、僕が見た映画の中で一、二を争う面白さだった。
モサっとした女の子が、銃を持って図書館に入ってきた犯人二人に呼びかけて、
問答無用で撃たれて死ぬシーンが今も印象に残っている。あれはすごい。


で、「ラスト・デイズ」なんですが、正直イマイチ。
kurt cobainへの思いいれが強い人程、つまらなく感じると思う。
主演の何とかっていう有名な俳優は、結構見た目はkurtに似せてて、
後半サングラス掛けるとほぼkurtそのものって感じがするし、超ぼそぼそ喋るので、演技に不満はないんだけども。
いかんせんストーリーが何とも平坦で、退屈すぎる。
しかも途中からバンドメンバー(Dave?)がデモテープを渡して、
「日本のツアーで会った女の子がサイコーで、その子のことを書いた曲がこれなんだ」
みたいな話をkurtに向かって一方的にして、もう一人のメンバーに引き止められるシーンが、
時間をまき戻して正味三回程見ることになる。
ナチュラルにホモシーンを挿入してくるのも、この監督ならでは。(ガスさんがゲイをカミングアウトしております)


この退屈さが、この監督の持ち味で、
本来映画が追求すべきテーマとかを、あくまでカメラの端にちらっと映るだけにして、
それよりも人物、風景を丹念に撮ることで、独特の世界をつくりあげていて、
それが「エレファント」ではいい方に出たのだけれど、「ラスト・デイズ」は正直失敗作。
思うらく、「エレファント」は社会的問題であって、「ラスト・デイズ」は個人的問題であるから、
この映画のつくり方だと、あわないんだろうね。
音楽もまあまあ気合入ってるけども、実際のnirvanaの曲と比べちゃうとどうもね。