四十三庵

蔀の雑記帳

岩井克人「貨幣論」

面白かった。
基本的にはマルクスの「資本論」などを引用しながら、
貨幣に関する抽象論をすすめてゆくスタイル。


貨幣の本質に迫っているが、経済学的というよりはむしろ哲学的な雰囲気。

二十エレのリンネル
一着の上着
十ポンドの茶
四十ポンドのコーヒー          →八ポンド・スターリングの貨幣
一クォーターの小麦
半トンの鉄
二オンスの金

                           二十エレのリンネル
                           一着の上着
                           十ポンドの茶
八ポンド・スターリングの貨幣      →      四十ポンドのコーヒー          
                           一クォーターの小麦
                           半トンの鉄
                           二オンスの金

この無限の循環の中で、貨幣だけが残ってゆく。
ここに貨幣の特殊性がある。


この評論の中では、「貨幣」の誕生を、「奇跡」という言葉以上のものでは説明していない。
(実際わかんねーしそんなん)
・貨幣商品説
・貨幣法制説
主にこの二つが貨幣誕生の論である。


他にも色々書いてあるけど、一番面白かったのは、上の「循環論法」だった。