四十三庵

蔀の雑記帳

オススメ本10選

内田百輭「冥土・旅順入場式」

冥途・旅順入城式 (岩波文庫)

冥途・旅順入城式 (岩波文庫)

夏目漱石の弟子だった人の小説。
一つ一つは短編で、平均四頁くらい。
海外文学がもてはやされるのは昔からだけど、こういう日本文学にも目を向けるべきじゃないかな。
三島由紀夫「サド侯爵夫人・わが友ヒットラー
サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)

サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)

戯曲。

鐘の音、澱んだ水の上をつたわる鐘の音、鳩ほどにおびただしい橋の数、……それから月だわ。
赤い月が運河からのぼってきて、私たちの寝床を照らしたときに、百人の処女の新床(にいどこ)のように真赤になったわ。百人の……

破綻すれすれの美文が、戯曲という形式で躍動する。
・片岡剛士「日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて」

日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて

日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて

とにかくデータが豊富。
元々は失われた十年について書いていた著書だったが、
途中でリーマンショックが発生し、「失われた二十年」に伸びることが確定したので、
そこまで範囲を拡張した本。
現代の財政政策、金融政策を語るならば読んでおきたい一冊。
・「ヤバい経済学」スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー、訳望月衛
ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

タイトルで敬遠してる人が多そう。
統計的手法を用いて、世の中の常識をひっくり返していく。
・ジョン・マクミラン「市場を創る―バザールからネット取引まで」訳瀧澤 弘和, 木村 友二
市場を創る―バザールからネット取引まで (叢書“制度を考える”)

市場を創る―バザールからネット取引まで (叢書“制度を考える”)

経済学で「市場」「市場」っていうけど、じゃあ市場って何やねん、と言われて、
「多数の売り手と買い手が……」式の、学術的な説明をしてもいいが、「現実的な話」をしろ、と言われるとなかなか困りもの。
その「現実的な話」がつらつらと書かれている本。
・「ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち」著、ラルフ、トゥルーブ 訳三川 基好
ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち

ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち

初年度で年収1000万を超えるという、外資投資銀行の内情を描いた本。
外資系金融にあこがれる諸子はもちろん、そうでない奴も読むといい。
ワークライフバランスについて考えることになる。
・「クルーグマン教授の経済入門」ポール・クルーグマン山形浩生
クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)

ポール・クルーグマン「良い経済学 悪い経済学」訳;山岡洋一
クルーグマンの 良い経済学 悪い経済学

クルーグマンの 良い経済学 悪い経済学

クルーグマンの一般向けの著書には、各本で重複してる。
「どれを読めばいいんだろう」という人は、是非この二冊を薦める。
佐藤優「自壊する帝国」
自壊する帝国 (新潮文庫)

自壊する帝国 (新潮文庫)

ソ連崩壊前夜のロシアに、外務省の下っ端となって勉強中の佐藤氏が、
ロシアで出会った友、人間について書きつつ、外交の裏舞台を描いていく。
堤未果「ルポ 貧困大国アメリカ」
ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

世界一の経済大国アメリカ。
しかしその国内の所得格差は、人類史上稀に見る程の偏った分布となっている。
Poverty in the United States
富裕層はビル・ゲイツだのなんだの、島を買ってそこに住むような大富豪が産まれている一方で、
彼らの1/1000倍程の年収しかない人々がごろごろ併存しているのがアメリカだ。
もしこの本を読んで気に入ったら、マイケル・ムーアの映画なんか見るといいかも。


ここまで書いて気づいたけど、僕は人に本を薦めるのがヘタらしい。