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四十三庵

蔀の雑記帳

「金融・証券のためのブラック・ショールズ微分方程式―微分の初歩からやさしく学べてよくわかる」石村貞夫、石村園子

熱伝導方程式を考えた奴は頭どうかしてるんじゃないか。

ファイナンス(特にアセットプライシング)の分野は、理系の独壇場で、
経済学の領域でありながら、文系の経済学者ではとても入っていけない世界になっています。
本書は高校数学の数'VCレベルの微分の話から入り、
偏微分テイラー展開、無限積分微分方程式フーリエ解析偏微分方程式の解の公式、
ウィーナー過程(ブラウン運動)、伊藤のレンマ(補題)、そしてここまでを前提知識として、ブラックショールズ式を解いていきます。

正直、隅々まで理解できてるかはあやしいですが、
他の本では「ブラックショールズ式とはともかくこういう数式なのだ」と覚えるしかなかった僕のようなゴミ虫でも、割と導出過程を追うことができました。
ブラックショールズ式を扱った本の中では一番わかりやすいと言ってもいいのではないでしょうか。

最終的に出てくる式は、

C(St,t) = StN(d1) − Kexp{−r(T−t)}N(d2)
ただし


という式。
イデアとしては、株価の変動をランダムウォークと見なし、
ウィーナー過程(ブラウン運動)として数学的に扱って、株価の変動を表現しようというもの。
それでオプション価格C(St,t)を出す訳。


●類書
原田重寿「金融・証券のためのブラック・ショールズ式とその応用」
こちらは全然わからなかった。
導出過程はほぼほぼ同じなんだけど、微分方程式に関するフォローがないので、わからなかったんだと思う。
理系の人で、微分方程式の知識完璧でっせって人なら、こちらの本でもいけるのでは。
経済学部は無理。絶対無理。