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四十三庵

蔀の雑記帳

ノート;ミクロ経済学3(家計の効用最大化問題2)

●効用最大化問題
max u(x1,x2)
s.t p1X1+p2x2=I
これを解こう、というお話でした。


●三つの方針
いくつか解く方法がある。
どれを使うかは関数形がどのくらい複雑かを見て、その場その場でテキトーに選択する。
1,代入法
一番シンプルな解法。
制約式を使って、効用関数の変数を一つにしちゃって、
微分を使うなりなんなりして解く。
教授によってはこれしか教えない場合も。
ただ関数形が複雑になると計算がやってられない。


2,限界代替率=制約式の傾き
グラフで考えた時、無差別曲線(効用関数にあらず)の傾き(=限界代替率)と、
制約式の傾きが等しくなる点、つまり二つの接点が最適解の組み合わせを示しているので、
それを使ってやりましょうという解法。


3,ラグランジュ(Lagrange)未定乗数法
ラグランジュという天才数学者の発明した極値問題の解法。
制約式にλ掛けて目的関数にぶちこんで、変数で偏微分するとあら不思議、
変数間の綺麗な関係式が出てくるから、それ制約式にぶちこむと簡単に最適解が出てくる。
これも数学的にはものすごく難しい話になるらしいけれど、
学部のミクロ経済学でちょろっと使うくらいなら割とわかりやすい。


まあ言葉で説明してもよくわからないと思うんで、実際に3通りの方法で解いてみよう。
解説のために効用関数を特定化しよう。

s.t p1X1+p2x2=I
簡単な効用関数なので、まず代入法で解こう。


●1.代入法
そもそも効用関数がなんで最大化するの難しいかというと、変数が二つ以上あるからだ。
代入法は予算制約式を効用関数にぶちこんで、
その変数を一つにしてしまって、一変数の式として最大化する。
つまり制約式を変形して、

を代入してやる。
PCで式書くの大変なんで、手書きで勘弁してください。

という風に最適解が求まります。


代入法は一番シンプルだけど、問題は式が複雑になると煩雑でやってられないことだ。
そこで次の方法。


●2.限界代替率=予算制約式の傾き
そもそも予算制約式上で効用が最大になる点というのは、
図示すれば無差別曲線と予算制約式の接点になる。
「無差別曲線の傾き」(数学的にそう言っていいのかは微妙だけれど)が限界代替率である。
牛乳と麦茶という二つの財を消費する時、
一方の牛乳の消費を少し減らしたり増やしたりした時に、
どのくらいの麦茶の増減があれば、効用が同じになるか、
ということを表している。
定義は、


無差別曲線=x1の偏微分/x2の偏微分


偏微分がわからない人がいるかもしれないが、
多変数関数があった時、微分をどうやってやろうと考えたとき、
どうしても一変数みたいにすっきりはできない。
そこで多変数でも、一つの変数だけに的をしぼって微分しよう!というのが偏微分の基本的なアイデア

という訳で、この方法でも最適解が求まる。
問題は限界代替率のx1を上にするか、下にするかで迷うこと。
微分を0とおけば正しく導出はできるんだけど。

こんなふうに。
ただそもそもこの導出をしくじったらどうするかとか、
試験の時にいちいちこれやんのかという話で、やっぱこの方法はめんどくさい。


●3,ラグランジュ未定乗数法
天才数学者の編みだした最適化問題の最強の解法が、
ラグランジュ未定乗数法。
どうするかというと、作業自体はそんなに難しくない。
(数学的な意味付けは難しく、僕もよくわかりません)
どうするかというと、目的関数(最適化したい関数)の中に、
(制約条件)×λ(ラムダ)をぶちこみます。
具体的には、制約式の項を右辺に集めて、=0としましょう。
p1X1+p2x2-I=0
そしてこの右辺にλを掛けます。
λ(p1X1+p2x2
これを効用関数につっこみます。
u(x1,x2)±λ(p1X1+p2x2
ですが、
ブログでは右辺を打ち込むとごちゃごちゃするので、こんな書き方になっております。
±となっていますが、後で分かる通り、プラスでもマイナスでもどっちでもいいんです。
どっちかというとマイナスの方がやりやすいので、マイナスにしましょう。
この制約式をつっこんだ目的関数をラグランジェ関数と呼びます。
L=u(x1,x2)-λ(p1X1+p2x2
この関数を、x1,x2,λの三つに関して偏微分して、それぞれゼロと置きます。

λの偏微分は結局制約式と同じになるんで、まあやらんでも。
方法2と同じ式が出てきましたんで、これを制約式にぶちこんで、最適解を出しましょう。


●まとめ
以上、効用最大化問題の解法を三つ書きました。