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四十三庵

蔀の雑記帳

西島章次他「現代ラテンアメリカ経済論」

このシリーズは知らない国・地域の方が読んでて面白いらしい。
ラテンアメリカ」というと、有名所はアルゼンチン、ブラジル、チリ、メキシコ辺りで、
ややマイナー所ではエルサルバドルボリビア、ハイチ、コロンビア等々。
(名前は知ってるけど、あれどこにあるんだっけ?という国が多い印象)


ラテンアメリカ経済
基本的には途上国ばっか。
資源が豊富なのと、後アメリカの南という地理的条件が特徴。
元植民地にありがちな慢性的政情不安もラテンアメリカの特色。
1970年代に軍事政権は海外から大規模な借入を行って政府主導の開発を推し進めたが、
これがまあ上手くいかなかった。
1980年代に入ると債務不履行・延期が続出。
82年 エクアドルが支払延期。メキシコ債務危機となりIMFより38億4000万ドルのベールアウトを受ける。
83年 ブラジル・ウルグアイベネズエラデフォルト
87年 エクアドルデフォルト、ブラジルデフォルト&モラトリアム宣言
とまあラテンアメリカ=デフォルトという有様。
割とラテンアメリカでは優等生だったアルゼンチンも2001年にデフォルト。


80年代後半からはIMFやアメリカの指令のもと、新自由主義政策が実践される。
為替相場はドルペッグ制などの固定相場制をとっていたけれど、
それがアダとなって、通貨危機ハイパーインフレを経験する。
ボリビアでは1985年に年率1万1749.2%のインフレ発生。


最近は割と堅調に成長しているが、
未だに金融業が弱く、貧困率も高い。
資源が割合豊富なんだけども、経済成長に上手く結びつかない。


後、自由貿易が進んでいて、グローバリゼーションはかなり進展している。


クリチバ
クリチバ
チューブ型のバスが走るブラジルの街。


ラテンアメリカ経済の示唆
ラテンアメリカ経済はなにせデフォルト常習犯ということで、まず我々に示唆を与えてくれる。
デフォルトというのは、経済へ与える影響は甚大なものとなる。
日本やヨーロッパ、アメリカとはだいぶそこに至る状況が違い、
政情不安である程度予測されていたデフォルトであったにもかかわらず、
金融は麻痺し、経済成長は大きなマイナスとなる。
日米欧の政府のデフォルトは通常想定されていないので、
現実に起こるとすると、ラテンアメリカ以上の悲惨なものとなるであろう。