四十三庵

蔀の雑記帳

生活保護について

生活保護受給者のモラルハザードを責めても問題は改善しない。

凄まじい勢いで増え続ける生活保護受給者。今年4月末の受給者は、全国で202万人を突破。世帯数で見ると146万世帯を超え、終戦直後の混乱期を上回り過去最多となった。給付額は3兆4千億円に達しようとしている。急増の背景には、リーマンショックを受け、2010年春に厚生労働省が65歳以下の現役世代への生活保護支給を認めるよう全国の自治体に促したことがある。

2chなんかでも生活保護受給者バッシングはすごい。
ニュー速で気を吐いている人たちというのは、どちらかといえば、受給者に近い低所得者・低学歴者で、
どちらかというと財源を賄う側というよりは、もらう側の人々である。
怪我や病気が長引けば、すぐに受給側に転落する可能性が大きいのだから、
むしろ擁護派にまわってもおかしくないはずだが、そこが日本という国の不思議な所である。

上のサイトが指摘している通り、ニュー速でナマポ貴族なんて呼ばれているような層というのは、そんなに厚くない。
けど一定数存在することも事実。
生活保護というのは、セーフティーネットであって、
もし江戸時代以前であれば、我々の人生が任天堂のマリオよろしく底の底に転落して生き絶えるような状況になっても、
セーフティーネットというトランポリンが跳ね返して、何とかゲームオーバーにならないですむという装置だ。

僕も高校生くらいの頃には「世の中をダメにする」と思っていたけど、
先進国の富というのは、理論的には所得分布さえまともであれば、国民誰一人として貧しい生活をしないですむくらいの、
莫大な富を生み出し続けている。
そういう状況なので、生活保護くらいの規模のセーフティーネットはむしろあって当然で、
これだけの富があるのに、「マヌケは死ね」という社会もどうなのだろうか?
金に余裕があるんだから、その程度の「むだづかい」はあってもいいのではないか。

どうしても耐えられない人は、アメリカに行けばよろしい。
あの国は本当にそんなむだづかいはしない。
或いはシンガポール、香港など。
「自分が絶対に生活保護をもらう立場にはならない」と断言できるくらい優秀な方々なら、
英語くらいさっと習得して、理想の暮らしを手にしていただきたいものでございます。

日本よりも過剰福祉の国といえば、ヨーロッパ諸国だ。
若年失業率がべらぼうに高いけれど、何とかなっているのは、
失業保険が異様に手厚く、働かなくても食っていけるからだ。
(この構造が債務問題につながっているのは言うまでもない)
モラルハザードという言葉は、日本よりもヨーロッパにふさわしい。

日本の社会福祉制度は、現状アメリカ以上、ヨーロッパ未満というところだ。
どの国も歪んでいる。
あなたはどの歪みが好きですか?