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四十三庵

蔀の雑記帳

情報化時代の「知」

  • 目次

1.ジョブス死去
2.3D
3.本題(情報化時代の「知」)

  • ジョブス

appleのジョブスが死んで、ニュースサイトもRSSも何もかもジョブス死去だらけになって、びっくり。
別に僕は林檎信者ではないので、ニュースきいて驚いたけど、悲しみとかは別になかったです。
MicrosoftとのOS対決にボロ負けして、終わった会社だったappleを、
ipodiphoneipadみたいな独特の商品で復活させたのはすごいと思います。

appleとかジョブスとかのすごいところっていうのは、実は機能的には他社とそんなに大きく違う訳でもないのに、
appleの商品はテクノロジーの最先端をいっている」
ipadで生活に革命が起きる」
みたいな感じで、自社の商品を買えばすごく近未来的な生活を送れるようなブランドイメージをもたせる戦略ですね。
単純にデザインがカッコいい、操作性が高いっていうのもあるんだろうけど、
ジョブスの頭いいんだけど、ちょっと思考回路が人とズレてる、独特の人間性が一番大きかったような気がします。

  • 三次元はクソ〜3Dテレビの大コケ〜

多分去年・今年辺りで一番大コケした商品がこの3Dテレビなんじゃないかと思います。
僕は「誰がこんなもん買うんだ」とテレビの非常に好意的な報道を見ながら思ってたんですけど、やっぱり売れてない模様。
(参考)
買って後悔 3Dテレビ なんと買った人の75%から不満が飛び出る結果に

僕の周りに限って言えば、3Dに期待していた人は今まで一人しか会ってません。
その一人というのは、バイト先の最新技術大好きな人だったので、多分そいつが特殊なんだと思います。
家電量販店で3Dのテレビ見たんですが、まぁショボい。
しかもメガネかけなきゃいけないし。
その割にじゃあ画像が感動するほど迫力増すかというと……
ちょっと膨らんでるだけにしか見えない……

ちなみに任天堂3DSも割とコケているようです。
カンファレンス後に任天堂の株価が大暴落
3Dは今年もっともコケたコンテンツに認定してもいい勢いですね。
ていうかね、二次元であれだけ高精度の映像が見れてるものを、
「三次元になって立体に見える!すごい!」っていう感動はあんまりないですよね。

  • 情報化時代の「知」

インターネットが脳に与える影響を紐解く歴史書「ネット・バカ」ニコラス・G・カー

これって、結構、自分の周りでも多いかもしれませんが家に帰ったらメールチェック、TwitterRSSリーダーFacebookをひたすら1分間おきくらいに開いて交互にチェックしつづけて、過ごしている人いないでしょうか?このような時間の過ごし方をしていくと、脳の報酬系がブラウザを通して提供される大量の情報を処理することに最適化していくのですが、この脳の最適化により長文を書いたり、長い本と向き合ったりする行為がだんだんできなくなっていくことがインターネットというメディアの性質なのだと述べています。

かなりこの速度中毒というのがいいキーワードになりそうで、僕らが接している情報の速度を上げることがユーザーにとって気持ち良いと感じるような脳の報酬系ができつつあるのだと思います。

僕もかなり重度のネット中毒であるとは自覚してるんですが、
一日八時間くらいネットして、じゃあ何か得るものがあったかと言われると、何もない。
楽しいからやっているだけであって、興味関心の赴くまま、パソコンをいじっているだけです。
頭がよくなっている訳ではけしてない。
漢字書けなくなったり、物覚えが悪くなったりはしていると思います。

ただまあね、大量の情報と接するようになった訳ですよ。
本気でネット上に溢れてる情報に全部アクセスすれば24時間かかっても無理でしょう。
その中からある程度限定された情報と接している訳で、
いちいちその一つ一つを丁寧に時間をかけて、高い食材を味わうように吟味することはなかなか出来なくなります。
こういう不真面目な情報との接し方もひとつの適応なのだと思います。
問題はそれが是か非か。

茂木健一郎が昔「中央公論」で言っていたIT時代の知識の形として、

「知識」の保存はコンピューターが全てやってくれる。これからの人間は記憶する必要はない。それよりもっと高度な思考に時間を費やすことができる

という風なラディカルな「記憶不要論」を唱えていて、かなり印象的でした。

ただこれも
知識がないのに高度な思考ができるか?
という問題があります。
例をあげれば、何か肺癌の治療法を考えましょう、という時に、
「癌細胞に、あの光線を当てるんですよ。えっと、何線だったかな。教科書のどっかに書いてあったと思うんですけど。まあそれはいいや。光線を当てるじゃないですか。そうなると癌細胞が攻撃されて、癌が治るんですよ。ただ周りの細胞が傷ついてしまうので、これを保護するために、三つ方法が考えられてるんですが、どれもメリットとデメリットがあって、完全な方法ではないんです。まあ今ちょっと思い出せないんですが……」
なんていう思考法をしてたんじゃ、とても高度な発想が浮かぶとは思えません。

  • 記憶に「タグ」をつける。「ログ」を残す。

その対策として、僕が有効だと思っているのが、「タグ」と「ログ」です。

  • タグ

人間何か勉強していても、必ず忘れます。
僕は特に記憶力が悪い方なので、割とすぐ忘れます。
(はやくも大学一二年の頃の記憶が薄れています。中学生の頃なんていうのはもう完全に忘却の彼方)
なので忘れることを前提にした勉強をする訳です。
大学で経済学を勉強する時に教科書を一読します。
で、がんばって内容を理解する訳ですが、多分一週間後にその内容を突然尋ねられても、説明できないと思います。
しかし
「基礎レベルのミクロならこの教科書」
「数学的証明が欲しかったらこれに当たればいいんだな」
という風に、この「知識」はここ、と記憶を残しておく訳です。
これが「記憶にタグをつける」という行為です。
そうすればも何の機会にその内容が必要となった時、10分くらい、
冷凍庫に保存した料理をレンジで解凍するように読みこめば、その内容を思い出すことができます。
(あんまり時間が経ってると、ほぼ新しい記憶みたいになっている時もありますが)

  • ログ

更に情報化時代の中で重要性を増すのは、ブログのような、
その日その日で記憶の「ログ」を残していく行為だと思います。
別にブログでなくても、ツールは何でもいいんですが、
とにかく情報を蓄積して、後で参照できるようなツールであれば。

  • 不安

どんな工夫をしても、現代人が「俺ってホントは頭悪いんじゃないかな?」という不安からは逃れられないと思います。
「タグ」と「ログ」みたいな方法で記憶している人は、
常に自分の知識が付け焼刃のように感じられて、本当に記憶ではないんじゃないかという不安は消えないでしょう。