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四十三庵

蔀の雑記帳

「社会学をつかむ」より僕も考えと合致する社会学の概念

本読んでると、「あ、これ俺も考えてたことだ」ということは結構あるんだけども、
社会学をつかむ」を読んでいて、結構社会学の概念と自分の考えが合致することが多かった。

本そのものは大学の教科書として使うのは甚だ不適で、厳密でない感じがした。
社会学という学問がそもそも厳密性を欠くものなのか?)

  • F・テンニース

ゲマインシャフト(共同社会)


ゲゼルシャフト(利益社会)

これまで家族や地域を通じて結びついていた社会がゲマインシャフトであった。
しかし今、我々は利益を生み出す仲間としての結びつきであるゲゼルシャフトの中にいる。

  • デュルケム

経済発展につれて、機械的連帯から有機的連帯へとシフトしていった。
機械的連帯とは、「家族だから」「友達だから」と結びついていた連帯が、
社会的分業によって、一つの自動車をつくるための連帯へと変わってゆく。
タイヤをつくる労働者であれば、そのゴムをつくっている労働者、工具をつくった労働者、
工場をつくった建築士とは会うことはほとんどないが、確かに連帯している。

有機的連帯になった時、生じる無秩序・不道徳が「アノミー」と呼ばれる現象である。

価値判断
事実判断

社会科学は価値判断と事実判断を峻別しなければいけない、という基本的姿勢。

感情労働
労働に伴う、肉体的なものだけでなく、精神的な様々な労苦のこと。

表層演技


深層演技

悲しくても相手のために笑うのが表層演技だが、
本当は悲しい場面のはずなのに、無理に取り繕って「これは嬉しいことなんだ」と思うのが深層演技。

  • P・ウィリス

「ハマータウンの野郎ども」(「労働することを学ぶ」)
イギリスの労働者階級のガキどもが、「労働者らしさ」を学んでいく過程を描いた。
Oasisギャラガー兄弟を思い浮かべるとよし。

形式的合理性


実質的合理性

官僚制度というのは、一見「知能の高い者を集めて政府の仕事をさせる」という合理的な制度であるが、
それが形骸化して、単にいい大学を出た特権階級集団となってしまったら、それは実質的合理性のない組織となる。

  • 人生

ライフコース


ライフヒストリー

ある世代に典型的な人生コースがライフコース、
それと対立するように、「その人」固有の人生コースがライフヒストリー

  • ゴッフマン

儀礼的(市民的)無関心(civil inattention)

  • 恋愛

ロマンティック・ラブ・イデオロギー


コンフルエント・ラブ(ギデンズ)

ロミオとジュリエット」的な運命の二人が恋愛し結婚するというロマンティック・ラブに対して、
そういう運命の相手に落とし込めるような存在を見つけて恋愛関係になるのがコンフルエント・ラブ。

  • OLの話

OLたちは、あくまでも「会社妻」としての補助的・従属的な存在におしとどめられ、管理職への登用も期待できない。それゆえに「構造的劣位」にある「弱者」であるということができる。しかし、「弱者」であることには、怖いものなしという側面もある。昇進のために評判をたえず期にしなければならない男性たちとは違うのだ。OLは、気に入らない男性の場合、いわれた仕事以外のことはやろうとしなもしない。(中略)
 しかしながら、OLたちは、まず、団結しない。職場の女性たちは仲がよさそうには見える。(中略)不安定で周縁的な地位に置かれた彼女たちは、年功や学歴や職場での勤続年数や「若さ」といった序列を示すいくつかの指標のもと、水面下で競い合い見下し合う、そのような緊張を孕んだ相互行為のなかを泳がねばならない。
(60頁)

  • 間違い

社会学者というのは不勉強に多分野に口をだそうとするから、低次元な間違いが多い。
p.170に退職金は日本独自の制度であるとあるが、そんなことはない。
日本のような退職金制度ではなくとも、何らかの形でペイはある。
リーマンの幹部たちが法外な額の退職金をもらっていたことは記憶に新しい。
「アメリカには退職金という制度はありません」って、日本みたいに「当たり前にある制度」ではないんだろうけど、ないことはない。
退職金制度は別に日本だった法的な「制度」ではなくて、法的規定のない、文化・慣習レベルのものだ。
日本にも退職金制度がない会社もある。

p.239に労働組合の力(ヘゲモニー)という記述があるが、
hegemonyという言葉は「覇権」の意で、たとえば「第二次世界大戦後、アメリカはヘゲモニーを握った」という風に使うべきで、
「文化的ヘゲモニー」の意なら、「文化的」とつけるべきだ。
というか「ヘゲモニー」なんていうカタカナ言葉を使うべきではない。

もし後者の場合でしたら、ここでのヘゲモニーは特に「文化的ヘゲモニー」を指しています。
それは、支配的集団の(単に政治的経済的だけではなく)倫理的知的リーダーシップを意味します。
べつの言葉で言えば、これはイデオロギーの面での支配とも言えます。
グラムシにとって、成功したヘゲモニーの例とは、フランス革命時のフランスのブルジョワの文化的ヘゲモニーで、逆に失敗の例は、19世紀のイタリアの国民統合の時期にイタリアのブルジョワがリーダーシップを取るのを失敗したことのようです。
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