四十三庵

蔀の雑記帳

金銀ノート

そろそろコモディティ投資を真面目に勉強すべきなのではないかという訳で、金と銀について調べている。
原油にも大いに興味がある。
天然ガスに投資できれば一番いいんだろうけど、投資手段を知らない)
(追記;天然ガス連動ETFはある模様)
今回はとりあえず金と銀について。

  • 自分の単位でゆるくかんがえよう

まず金価格が直感的にわかりづらいのは、単位が「トロイオンス」(wikipedia)という日本では全く使われないクソ単位を使っているためだ。
日本人はあらゆる重量を「グラム」で考えるように習慣化されている*1ので、
日本で金を売っている店は大抵グラム換算して売っている。
僕の見ているSBIのCFDサイトでは、

という風に表示される。
いや、もちろんサイトそのものがわかりづらい不親切設計になってるのは否めない。
それはこの際置いとくとしても、
左側のGoldが「1オンス=1598.9ドルで売れる、1599.4ドルで買える」
右側のSilverが「100オンス=2968.2ドルで売れる、2971.2ドルで買える」
ということをあらわしています。
ガチ初心者の人は、売りと買いの値段が違う所で混乱するかもしれないけども、買値は売値よりも少し割高になるのが普通で、
スプレッドと言いまして、FXでも同じようにあります。

そこで躓かなかったとしても、「オンス」と「ドル」という、
二重に縁遠い価格表示なので、直感的に安いか高いかピンとくる人は日本人ならば皆無だろうと思う。
もちろん僕も全くわからない。

○ちょっとだけ調べた単位の話
金や銀は「1オンス」だし、原油は「1バレル」だし、
コモディティはとかくよくわからない単位が出てくる。
これはアメ公どもがメートル法を使わず、ヤード・ポンド法という時代遅れのわかりづらいクソ度量衡を使っているためだ。
現在ではヤード・ポンド法を使っているのは、イギリスとアメリカだけになっている。
(参考)
United States customary units

ヤード・ポンド法は、どちらかというと、
日本が江戸時代くらいに使ってた尺貫法に近い部分がある。
いやでもやっぱ歴史的経緯で単位が決まってる部分が多々あるので、似てるだけ。
メートル法よりは、尺貫法に近い。

ヤード・ポンド法の体系のなかでは、

1オンス(ounce, oz) = 1/16ポンド

(= 28.349 523 125 g)

※ただし常用オンスの話。

という美しい関係が成り立ち、ポンドの16分の1がオンスなのである。
といってもポンドを使わない我々には全然ピンと来ないが……
1ポンドが0.453 592 37 kgだそうなので、大体1ポンド0.5kg(=500g)で……あ、もうこの話こんなもんでいいですかね。

単位の話を詳しく調べだすと頭痛がしてくるので、こんなもんでやめましょう。
(なんでオンスだけで「常用オンス」とか「トロイオンス」とか「薬用オンス」とかわかれるんだよ……)

○とりあえずグラムに直そう
貴金属の重さに対して使われるのは、繰り返すが「トロイオンス」である。
各種チャートではただ単に「オンス」とだけ書かれていることもある。

1トロイオンス=31.103 4768グラム

である。
いや余計にわかりづらいけど、要するに約31グラム、もっと単純に約30グラムと考えてもいいと思う。

○為替レート
1トロイオンス=30グラムと簡単化して考えたとしても、障碍はまだあって、
金30グラム=1598.9ドル→1グラム=53ドル*2といっても、
「53ドルってピンとこねえよ」という話にはまあ当然なる。
2011/12/16現在、1ドル=77.8円なので、53ドルは4123.4円である。

つまり

金1グラム=約4123.4円

という訳で、「うおこりゃあたけえ」とようやく気づくことになる。

僕の計算は概数を使ってるので厳密ではないけども、
田中貴金属工業は4,189円で売っている。
現物で金を買うというのは、手数料や諸々の経費がかかるので、
よほどの大富豪でない限りオススメしません。


金がこの一年、完全にバブル状態になったのは、以前もブログで書いたし、各所で騒がれていた。
しかし右肩上がりというのは、あくまで世界価格であって、国内小売価格では必ずしもそうではない。

このとおり、世界価格は上昇し続けている。
(ここ数ヶ月は頭打ちになって、やや下がってきたけど)

日本の小売価格は、こんなものだ。

というのは完全に為替レートのせいで、金価格上昇がドル安と打ち消し合って、
世界的に金が上昇しているほどには、国内小売価格が上昇していなかったり。

明治からのデータを見ると、古来から大富豪は安全資産として金塊を持ったのは、
なんら間違いでなかったのだと、すこし感動する。

戦後、日本はものすごいインフレを経験してるので、
明治〜終戦の時期と、終戦以降とを同じチャートに表示すると、
明治〜終戦期の変動はあってなきが如くになってしまう。

そこでわざわざひとつ別にグラフつくった。

もちろん日本にもインフレがあって、ある資料によれば明治から現代まで、物価指数が約800倍程度になっているそうで、
金価格の上昇といっても、物価上昇分は割り引かないといけないけれど、それにしたってなかなか大したものである。

金に比べて、銀は安価で、
SBIのCFDサイトでも、金が1オンスで表示されているのに、銀は100オンスで表示されていた。
金に比べると、同じ貴金属でも価格変動が大きく、投機的だとよく言われる。

  • ハント兄弟事件

さて、金も銀も、1980年に暴騰している時期がある。
(銀は特に顕著)
これは1980年にハント兄弟という石油王が、銀の買い占めを図ったためらしい。
80年3月以来の「銀暴落」
Silver Thursday
ネルソン・バンカー・ハント
買い占めは失敗して、ハント兄弟は破産する。
wikipediaによればその後競走馬のブリーダーとして成功しているらしいから、山師中の山師である。

(出典)
データの出典は「10年の金価格推移チャート」以外田中貴金属工業
「10年の金価格推移チャート」はGOLD PRICE(一次データは「kitco」

(参考)
Baldr Metals
貴金属投資をメインにやられている方のブログ。

金投資の方法(2011年12月5日更新)
分析の記事もいいと思うんですが、とりあえずこの記事を。

(関連記事)
金1650ドル突破 7つの理由と下げのシナリオ
Stay Gold

*1:実際便利だし、アメリカ人も見習えばいいと思うけどね

*2:言うまでもないが概数