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四十三庵

蔀の雑記帳

平均年収の罠〜○○ホールディングスに気をつけろ〜

「ベネッセ」という会社をご存知だろうか。
進研ゼミで有名な会社だ。
小学生の頃、気の迷いで一度住所送ったが最後、高校卒業するまでDM送り続けてくる宣伝手法で、
DMの中に入ってる「ゼミに入れば人生薔薇色」というテンプレ展開の漫画は地味に人気がある。
最近では介護分野なんかにも進出していて、そっちでもそれなりの利益出している。

つまり優良企業なんだけども、ベネッセ、四季報を見ると、なんと平均年収1026万円となっている。
確かに優良企業なんだけども、教育ビジネス中心の企業でよくこんな給与水準維持できるなあ、と最初は素直に驚いた訳だ。
あまりにも驚いたので、ゼミの教授に話のついでに
「ベネッセって平均年収1000万超えらしいっすわ〜。すごいすな〜」
という話を吹っかけたら、
「いやそれはおそらく本社の人間の年収で、子会社が含まれていないんじゃないかな」
という指摘をされた。
そこでよくよく調べてみると、

ベネッセHD(9783)
連結 18187名
単独  25名 
平均年収 1026万円

となっている。

おわかりだろうか。
平均年収と出ているのは、ベネッセHD単体の25名の社員の平均年収であって、
子会社含めた連結1万8187名の平均年収ではない、ということだ。

  • ホールディングス

ホールディングスというのは、日本語にすると「持株会社」の意味で、本体では実質的な生産活動はほとんどしていない。
生産活動をしている子会社を、株式保有を通じて支配している。
決算出すときは「連結決算」として、子会社すべて含めた数字を出さなければいけない。
採用活動も本社で行なって、その後配属が決定して、子会社に流れていく、ということになる。

戦前の財閥が持株会社で日本経済を支配していたので、この持株会社という形態は長らく廃止されていたが、
97年の金融ビックバンの中で解禁され、今では錚々たる大企業がこの形態を採用している。
いくつかあげると、

三菱UFJフィナンシャル・グループ
みずほフィナンシャルグループ
三井住友フィナンシャルグループ

マルハニチロホールディングス(旧・マルハグループ本社
サッポロホールディングス
宝ホールディングス
日清製粉グループ本社

JXホールディングス

読売新聞グループ本社
毎日新聞グループホールディングス(旧・毎日・スポニチ持株移行)
角川グループホールディングス

フジ・メディア・ホールディングス
東京放送ホールディングス
テレビ東京ホールディングス
日本テレビホールディングス

AOKIホールディングス
セブン&アイ・ホールディングス
日本マクドナルドホールディングス

コナミ
ソニー・ミュージックエンタテインメント中間持株会社
エイベックス・グループ・ホールディングス
セガサミーホールディングス
バンダイナムコホールディングス

今となっては、そんなに珍しい形態でもない。

  • 割り引いて考えるべき会社、割り増して考えるべき会社

このような「平均年収マジック」が起こってる会社は、ベネッセだけでない。
ENEOS」というガソリンスタンドで有名なJX。

JXHD(5020)
連結24691人
単独119人
1034万円 

実際給料高いという話はきくが、この平均年収は些か割り引く必要がありそうだ。

他にも、エビス・サッポロ黒ラベルなどのビールで有名なサッポロ。

サッポロHD
単独45名
連結6649名
911万円

調べれば結構出てきそうだ。

逆に東京ガス東京電力なんかは、高給で有名だが、平均年収を見るとそんなに高く出ていない。
これは持株会社制度をとっている会社とは逆に、本社単独で結構な社員数抱えているので、低く出ているようだ。
東ガスの内定者と話したけども、「大卒社員は30で1本超える」とのことである。
この辺りの会社は平均年収よりも割り増して考えて良いと思う。

この「平均年収マジック」を勘案しても、海運・商社・電通博報堂辺りの会社はやっぱ給料高いようだ。
(了)