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四十三庵

蔀の雑記帳

猿でもわかる視聴率の出し方

論考

視聴率の計測法よくわからなかったんで、色々調べてみた。

視聴率がなぜ大事なのか

マスコミはやたらと視聴率気にする。
なぜ気にするのかというと、「テレビ局が日本国民が求める良質なコンテンツを提供する義務を果たしているかを判断しなければならないから」とかではなく、*1
広告料のはじき方に、視聴率が入っているので、視聴率が低迷すると企業からのCM料の単価が下がってしまうので、
テレビ局社員の馬鹿高いお給料を維持できなくなってしまうからだと思われる。

日本全国を調査しているわけではない

さて、そんな視聴率だが、どうやって調べているのだろうか。
僕は子供の頃、てっきり日本全国のテレビには、視聴率を調べる機械が入っていて、
自分が8チャンを見てると、その情報が瞬時にテレビ局とかに流れて、視聴率が決められていると想像していた。

ところが実際は僕が8チャンを見ていても、見ていなくても、視聴率は別に変わらない。
なぜかというと、僕の家は調査対象に入ってないからだ。
視聴率を調べているのは、ビデオリサーチという、視聴率調査をメイン事業としている会社だ。
視聴率をダイレクトに左右することができる家は、このビデオリサーチから視聴率調査を依頼された世帯だけ。

ビデオリサーチ社は、600世帯規模の調査を、
1.関東地区
2.関西地区
3.名古屋地区
の3地区で行なっている。
またもう少し小規模で、200世帯規模の調査を24地区で行なっている。

日本全国津々浦々でやってはいるけれど、「日本全体」を対象にした調査はない。
27地区・6600世帯への調査にすぎない。

それでいいの?

「日本全国1億2000万人いるのに、たった6600世帯でいいのか?」
という疑問は当然わく。1世帯4人家族と甘めに計算しても、たかだか2万人くらいの見てる番組しか調査していない。
日本全国の世帯数はだいたい5000万世帯*2らしいので、たった6600世帯だけを調査したビデオリサーチ社の視聴率調査はアテにならないんじゃねーか?

けど、実はこの調査で信頼出来る調査となっている。
その秘密とは。

ランダムサンプリングのおかげ

実はビデオリサーチ社は、1地区で200世帯か600世帯だかをチョイスする際に、「ランダムサンプリング」をきちんとしている。
これによって、ビデオリサーチ社の視聴率調査の信頼性は、誤差はあるけれど、意味のある結果が出る。

本来関東に住む1000万世帯*3くらい居そうな世帯を一個一個回って行かないとわからない視聴率を、たった600世帯調べただけで、
「視聴率はこれです!」と言っても、統計学的には信頼出来る値が出せる。
であれば、別に俺がご近所さん回って、視聴率出してもいいんじゃね?
600世帯くらいだったら友達(全員ν速民)と協力すれば、なんとか回れそうだし、
偏向マスゴミの視聴率がいかに操作されてるもんなのか明らかにしてやるよ!的な感じで600世帯まわったとしたら、その数値は全く参考にならない。

重要なポイントとして、ビデオリサーチ社のたった600世帯の調査で、関東エリアの全世帯の視聴率が推定できているのは、ランダムサンプリングがポイントになっている。
ビデオリサーチ社が何をしているかというと、1000万世帯の中から調査対象となる世帯を選ぶのを、完全にランダムであたるようにしている。
「結果が知りたい集団全体」から「実際に調査するサンプル」を選ぶのは、標本抽出という作業だ。
この標本抽出がランダムサンプリングで行われているから、1000万世帯を全部回らなくてすんでいる。

具体的には関東に住んでいるすべての家庭に、1,2,3,…1000万と番号をつけていく。
その番号から、テキトーに選んでいく。*4
このテキトーに選ぶのが大事で、何らかの思惑があると、結果は上手くいかない。
遠くまで行くのダルいから、できるだけ東京周辺のサンプルを優先的に選ぼう、なんてやってしまうと、この調査自体の意味がなくなってしまう。

どうやって視聴率を計測しているのか

具体的には、3つの方法で視聴率が測られているらしい。

1.PM(ピープル・メーター)
・家庭内の最大8台までのテレビが対象。
・チャンネルセンサーで視聴しているチャンネルを測定
・PM表示器には世帯内の個人各々のボタンがあり、視聴の開始時と終了時にそれを押す
・ボタンには個人の顔のイラストをつけ、入力確認がしやすいよう工夫しています。
・リモコンによる遠隔操作も可能です。
・調査対象は世帯内の4歳以上の家族全員
という特徴をもつ、謎の装置があるらしい。
見たことないから全然わからないけど、視聴率調査対象の家にはこんな装置が配られるみたい。
この機械を通じて、視聴状況データセンターに飛んで、集計される。
このシステムが使われているのは、関東・関西・名古屋の大都市3地区の、それぞれ600世帯の調査だけ。

2.オンラインメーター
・家庭内の最大3台までのテレビにそれぞれ接続されたチャンネルセンサーから、オンラインメータに無配線でデータが転送される
装置だそう。
200世帯規模の調査で使われているのはこちら。

3.日記式アンケート
・調査員によって調査票が届けられる。
・対象者(世帯内の4歳以上の家族全員)はテレビの視聴状況を記入
・調査票には5分刻みの記入欄があり、対象者は、テレビごとに、個人単位でテレビを見た時間に矢印線を引く方法で、1週間毎日記入
絶対めんどくせえだろこんな方法と思うけど、やっぱ現場でもめんどくさいのか、実際は使われていない方法っぽい。
多分昔はこれで測ってたのではないかな。。。

3.視聴率調査に協力してる人を見たことないが本当にいるのか

  • 視聴率調査世帯非実在説

僕もそうだけど、実際視聴率調査をやってる人が見たことがない。
ネット上ではまことしやかに「実は視聴率調査なんてやってなくて、実際はテキトーに算出してる」なんていう噂もある。
もしそうだったら戦後最大のスキャンダルなんだけど、残念ながら多分実際に調査している。

調査対象となった世帯には、ビデオリサーチ社から厳しい守秘義務が課されるそうだ。
誰かに「自分が視聴率調査の対象になっている」と明かしてしまったら、対象世帯から外されるらしい。

まとめ

・視聴率は関東だと600世帯しか調査してない。日本全国でも6600世帯。
・けどランダムサンプリングきっちりやってるからある程度妥当性あるよ
・計測方法はピープル・メーター使ってるよ(200世帯の方はオンラインメーター)

*1:とかではない

*2:正確な値は国勢調査でも見てくれ

*3:テキトーな数字

*4:正確に言うと、乱数を発生させて恣意性を排除する。ビデオリサーチ社は「系列抽出法」を使っているそう。詳しい解説は→http://www.videor.co.jp/rating/wh/04_random.htm