四十三庵

蔀の雑記帳

なぜ株の初心者は損失出して撤退するのか?

アベノミクスで死んだと思われていた日経平均が息を吹き返したので、株式投資が再び盛り上がりを見せている。
書店に行くと「この株を買え!」みたいな本とか「アベノミクスで再びバブル?!?!?!」みたいな雑誌とかが並んでいる。
基本的にこのタイミングで株式相場に参入する人は九分九厘損失出して撤退するだろうなと僕は思っている。

なぜなのか。

「ここが株の世界か……」
あなたはアベノミクスをきっかけに、小金を稼ごうと思った駆け出しデイトレーダー
日経平均が14000円を回復というニュースを見て、急いで楽天証券で証券口座開設の手続きをとった。
ようやく証券口座が開設したという知らせを受けて、同期との飲みの誘いを断って、土曜日に株を勉強することにした。

板の見方、チャートの見方など、基本的なものは既に勉強済み。
さて、どの銘柄を買おうか。

「うーんわからないな……どの銘柄も騰がってるし…」
さて、あなたはどちらの株を買うでしょうか?

1)みずほ

2)ガンホー


なぜこの二つしか選択肢がないんだと怒る人もいるかもしれない。
でも相場に入ったばっかの初心者が買うのは、なぜか知らないけどみずほ(8411)と相場が決まっている。*1
みずほでなかったとしても、日本人なら誰もが名前を知ってる大手企業の株を買うことになる。

もう少しリスクをとろうとするギャンブラーであれば、「今、急上昇中!」な銘柄を買う。
それが今だと、ガンホー(3765)とかになる。

リスク回避的であれば大手株、リスク選好であれば急騰銘柄。
これで株式相場に入ったばっかの99%くらいの初心者の投資行動となる。*2


なぜこんな風に言い切れるのかというと、人間には認知バイアスというものが存在するからだ。
デイトレードの銘柄情報を見ると、たくさんの企業の名前が並んでいる。
その中でいくつかを選択して、自分の金を託す。
そういうとき、無意識に「自分が知っている会社を過大評価する」というバイアスが生じる。

就職活動でも、リクナビではじめて名前を知った会社よりも、元々CMで見たことある会社の方が、なんとなくエントリーする気持ちになったはずだ。
家電を買うときも、名前の聞いたことのない企業よりも、PanasonicとかSHARPとか東芝とかの家電を買った方が、なんとなく安心である。
これを認知バイアスという。

認知バイアスが厄介なのは、自分が「有名=いいもの」という価値観をはっきりと持っていなかったとしても、
知らず知らずのうちに自分の知っているものを過大評価しているところだ。

認知バイアスが問題となるのは、特に知識の少ない環境においてだ。
そう。まさにはじめたばかりの株式投資、とか。

別にテレビ買う時に東芝を選んで、大失敗するということはそんなには無いだろう。*3
ところが株だと、あなたが「アベノミクスで株価高騰!」という情報に惹かれて、
証券口座を開設する手続きをしていた期間に、株価は天井に達している場合が多い。
そういうタイミングで、大手銘柄や急騰銘柄を買えばどうなるか?
大手銘柄は、イレギュラーさえなければ日経平均と同じ動きをするので、落ちていく。
急騰銘柄は、それこそバブルが弾けたように急落する。
このようなプロセスで、株の初心者は「痛い勉強料」を払うことになる。

  • まとめ

人間は知っているものを過大評価するバイアスがある。
だから株の初心者は、みずほかガンホーを買う。
そして損失出して、相場から撤退していく。

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(了)

*1:相場だけに

*2:かく言う僕もはじめて買った株は三菱UFJの株だった。はじめて買った株がめちゃマイナーな優良中小企業とかだった人は尊敬する

*3:スマートフォンは例外