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四十三庵

蔀の雑記帳

Appleは今後日本の電機メーカーみたいになる

IT 仕事

スティーブ・ジョブズが亡くなって随分経った。
Appleはティム・クックというわりと真面目なCEOとなった。
ティム・クックはよくも悪くも「二代目」タイプで、堅実には運営すると思うけれども、何か斬新なことをやるという期待は持てない。

iPhoneに関しては、iPhone5の投げ売りが既に始まっている。
5Sが秋に出るだろうという公算があるにせよ、そもそもiPhone5が期待よりも売れていないという現実がある。

Appleという会社はIBMMicrosoftなど、「お固い」PCを作る会社に対するサブカルチャー的な存在だった。
それがiPodiPhoneMacbookの大ヒットでいまやメインストリームに対するアンチではなく、Apple自体がスタンダードになった。
CMの作り方・マーケティングの仕方・操作説明よりも感動を重視する梱包の仕方…どんどん他社も取り入れ始めている。
Appleのやっていることはけして特別ではなくなってしまうだろう。

そしてティム・クックCEOになってから、次のAppleの戦略は、

「子供からお年寄りまで、誰にでも使えるApple製品」

という風なものになりそうだ。
まだ製品づくりにはその戦略はあらわれていないが、テレビCMには既にそんな予兆が漂っている。


たとえばこの動画。

あるいは

この動画。

このCMを見る限り、今後もAppleが斬新な商品を市場に提供し続けることはないだろうなあと感じてしまう。
今までのAppleは「Apple製品を持っているのは選ばれた特別な人」くらいな選民意識がはっきりとあった。
それが気持ち悪かったのは確かなんだけども、そんな意識持って売り出してるのはAppleくらいだった。
「誰にでも使えるプロダクト」としてiPhoneを見せようとしているのは、自分たちのアイデンティティを否定しているような気さえする。

ジョブズ時代の遺産を食い潰しながら、10年くらいかけてゆっくりとシェアを後発に奪われていく、今の日本の電機メーカーみたいになるだろう。
そもそもイノベーティブなITベンチャー企業が、イノベーティブでいつづけることは可能なのだろうか、と考えてしまう。
いつかは過去の成功体験と市場シェアを武器にして戦う大企業モデルへと転換しないと、企業としてやっていけないのではないか。
そうなるとやっぱAppleも「普通の会社」になってしまうし、Googleも「普通の会社」になってしまう。
仕方がないことではあるけれど、何か夢のない話だなあと思ってしまう訳です。
(了)