四十三庵

蔀の雑記帳

なぜ東北楽天イーグルスは強くなったのか?

本日の西武戦で、楽天が創設9年目にして初のパ・リーグ制覇を決めた。
楽天という球団は、パ・リーグの中でも弱小球団だった。
元々オリックス近鉄が合併して、オリックスバッファローズが誕生したときに、
パ・リーグで一球団足らなくなるので、新規参入の企業を募ったところ、新興のIT企業が手をあげて、結局楽天がその座を射止めた。
選手の大半は寄せ集めであって、戦略的には12球団で最も貧弱だったと言っていい。
他球団で戦力外になった選手や、二軍でくすぶっていた選手、実績はあるけれども完全に全盛期を過ぎて衰えた選手が集まって、
なんとかプロ野球チームという体裁を保っているだけの球団だった。
創設一年目、一試合目はエース岩隈を登板させて初勝利。
しかし創設二試合目に、現実を思い知らされることになる。
ロッテに0−26という惨敗。

そんな楽天だったけれども、創立9年目にして、初優勝を果たすことができた。
2009年から楽天の試合を見ていた僕なりに、弱小球団が強くなるためには何が必要なのかを分析してみた。

1.絶対的エースの存在
今年は田中将大が22勝0敗というものすごい記録を打ち立てた。
無敗というのは出来過ぎだったが、田中将大の実力が圧倒的だったのは疑う余地がない。

2.若手のブレイク
投手ではルーキーの則本、打者では首位打者銀次(今は長谷川に首位打者の座を奪われたけれど)・枡田・島内・岡島がブレイクした。

3.実績のある外国人選手の獲得
楽天は9年間、ずっと四番が固定できなかった。
それを今年から加入した、メジャーリーガーのアンドリュー・ジョーンズで固定できた。
更にジョーンズよりいくらかメジャーの実績は落ちるが、同じくメジャーリーガーのマギーの加入も大きかった。
今シーズンの数字だけで比較すれば、ジョーンズよりマギーの方が上かもしれない。
3番銀次4番ジョーンズ5番マギーで中軸を固定できたのが大きかった。


4.守備が固くなった
去年はセカンド銀次、ショート枡田という激ヤバオーダーのときもあったが、
今年はセカンド藤田、ショート松井稼頭央で二遊間は鉄壁だった。

5.優秀な指導者の獲得
田尾・ブラウン監督はどうだったかは微妙だけども、野村・星野監督は以前から実績のある監督だった。
野村・星野は言うまでもないが、ブラウン監督も結果は残せなかったが、
青山片山小山の三人を中心とした中継ぎの整備・代走要員でしかなかった聖澤内村をレギュラーメンバー化させた。
更には投手コーチの佐藤義則の存在なしには、田中将大という絶対的エースの育成は不可能だったろう。

6.正捕手の固定ができた
野村監督が散々「正捕手が固定できないチームは弱い」と説いてきた。
捕手の嶋の去年までのリードはたびたび実況に否定されていたが、今年はシーズンを通じてよくリードしてきた。
打率こそ3割届かなかったが、チャンスでは確実に打点を稼いだ。

7.リーダーシップをとれる選手が増えた
横浜から楽天にトレードされた藤田、メジャーのレジェンドAJ、
中継ぎ最年長の小山、日米で実績十分のベテラン松井稼頭央など、楽天の中でリーダーシップをとれる選手がこれだけ増えた。
このAJ、藤田は今年から、松井稼頭央は去年から。
特にこのアンドリュー・ジョーンズが与えた周りへ「勝ちにこだわる姿勢」を教えたという点で、成績以上のものがあるんじゃないかと思う。

  • 弱い組織が強くなるためには

上記の話をもうちょっと一般論的にして、野球以外にも通用するようにすると、弱い組織を強くするためには、

・内部の人材(若手、生え抜き)を育てる
・育成のために指導陣を整備する
・外部から優勝な人材をとってくる

この辺が大事な要素になるんじゃないかと思った。
(了)