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四十三庵

蔀の雑記帳

日本のLCCはなぜすぐ潰れるのか

僕は交通費に高い金払うのが嫌いという価値観をそもそも持っている。
宿泊費とか、飲み食いに金を払うというのはわかる。
けどある地点からある地点を移動するのにかける金というのは、完全にムダなように思えてならない。
というわけでLCC文化は根付いて欲しいんだけども、どうしても日本のLCCは盛り上がらない。

バイト先にJetStarをやたら押してくる奴がいて、そいつは福岡に月一ペースで行ってるフリーターでちょっと変わったやつなんだけど、
閑散期の早朝便・深夜便を選べば、片道5000円で福岡まで行ける。
ただバイト先の奴くらいしか愛用してないらしく、2013年期(6月決算らしい)は90億円の営業赤字というかなりどデカい赤字となった。

国内の格安航空会社(LCC)3社の初年度決算が出そろった。ジェットスター・ジャパンが90億円の営業赤字になったほか、エアアジア・ジャパンも33億円の営業赤字となった。一方、ピーチ・アビエーションの営業赤字は9億円にとどまり、成田空港を拠点とするジェットスターエアアジアの苦戦ぶりが業績面でも鮮明となった。

ジェットスター、営業赤字90億円 LCC3社の決算出そろう

エアアジア・ジャパンは結局ANAの100%子会社としてバニラエアとして再出発することとなった。
この記事を書いている前日の12月20日から就航している。
エアアジア・ジャパンについては、以前はANAエアアジア(マレーシアのLCC)の合弁会社だったそうなんだけど、
経営不振の原因が、WEBサイトの使いづらさというのをよく指摘されてる。
今ではサイトが閉鎖されているので、どんだけ使いづらかったのかはわからないが、
これだけ叩かれるWEBサイトってどうやって作るんだというぐらいには叩かれていた。
バニラエアはその辺り改善されていて、期待が持てる。

日本LCC勢の中で、ピーチは善戦しているし、ユーザーからの評判もいい。
問題は成田空港発着のLCCで、ユーザー目線で見ても早朝深夜の成田ってめちゃくちゃ使いづらいし、
成田までの往復の交通費考えたら、ちょっと高くても羽田から出てる便とった方がいいや、となってしまう。

  • 日本でLCCが流行らない理由

根本的には、大手航空会社でチケットを買うのに対して、日本のLCCは圧倒的な価格差を持てていないということに尽きる。
LCCは乗車率が80%を超えれば採算がとれるらしいんだけど、営業赤字90億円という数字を見るとそれすら実現できていない感じがする。
なんでこんな高いのかというと、

ジェットスターグループの最高経営責任者(CEO)、ブルース・ブキャナン氏は、日本におけるグランドハンドリングチャージ(空港地上業務費用)の水準がオーストラリアの6倍、シンガポールの8倍であることを指摘し、これが旅客に転嫁されるならば、LCCへの需要にブレーキがかかるであろうと述べている。関西空港LCC専用ターミナルの建設を開始したし、成田空港もその意向を示している。それがどこまでこうしたコスト引き下げ要求に応えることができるかが当面の注目すべき点となる。

格安航空会社(LCC)は日本に根ざすか?

LCCは人件費を削って、サービスを削って、徹底的にコストカットを行うことで、
安い運賃でも利益を出すというのがミソなんだけども、日本の空港事情の場合それが許されない。
日本の国土が狭くて、土地が高いというのは確かにあるんだろうけど、東京23区程度の国土しかないシンガポールの8倍と言われると、政治や空港サイドの問題であるような気がする。

たとえば、ANAの旅割60を使うと、
60日前の予約で東京福岡間を片道1万1200円(ただし最安。時間帯・休日か平日かで異なる)で行ける。
往復で2万超えるけれども、払えない金額ではない。
JetStarの早朝便だったら片道5000円である。
しかし、成田空港に早朝行かなければいけないとなると、ユーザーからすると見えない費用がかかってくる。
新宿から成田空港まで夜行リムジンバスを使うという手があるが、これの乗車賃が3000円かかる。
新宿に1:30に乗るバスなので、これでもし時間潰しに居酒屋で一杯やって3000円かかったらそれでもうANAの料金とおなじになってしまう。
空港で一泊明かすこともできるんだけど、最近やっとコンビニが空いてるらしいけども、4階のめちゃくちゃ遠い場所にセブンが一件空いてるだけで、結構やることがない。
LCCは予約変更ができなかったり何かと不便だし、飛行機が飛ばないリスクもあるし、
クソ狭い硬い椅子に座るくらいだったら、ANAでちょい早めに予約して、ちょっと高くても片道一万円払った方がいい。

ピーチが好調(つっても赤字だけど)で、ジェットスターエアアジアジャパンが赤字というのも、成田空港の呪いであると思う。
海外旅行であの固くて狭い座席というのも拷問みたいなもんで、個人的には使いたくない。
LCCが流行るには羽田空港使うか、もっと値段下げるかしかないと思うんだけど、
多分両方無理だからピーチ以外はまた経営破綻か撤退するんじゃねーかなーと思っている。
航空会社なんてよほどヘタ打たなきゃ儲かるんじゃないかなーなんて考えてたけど、
調べていくと空港・飛行機に費やす固定資本が巨大過ぎるし、安全面やパイロットの採用にも莫大な人件費かかるし、
その割には単価は損益分岐点ギリまで下がっていて、しかも経営者は何すれば正解なのかよくわからない業界なので、すごい難しい商売やってんだなあと思った。

僕は可能な限りANAを使うことにします。(結論)

LCC
ピーチ・アビエーション http://www.flypeach.com/ :関西を拠点に好調。ANAの出資を受けている。 
バニラ・エア http://www.vanilla-air.com/ :ANAの100%小会社。国際線を中心に拡大する予定だが多分初年度は赤字
ジェットスター・ジャパン http://www.jetstar.com/ :親会社はオーストラリアのLCC。多分潰れるか撤退。

●格安航空(新規参入勢)
スカイマーク http://www.skymark.co.jp/  :元はHISの会長の出資で作られたJALANAとの資本関係がほとんどない独立した航空会社。LCCとの競争激化で苦戦しているとはいえ、黒字はキープ。羽田空港を握ってるし、使いやすいから頑張って欲しい
スターフライヤー http://www.starflyer.jp/ :九州発の格安空港。使ったことがないので、よくわからないが、とりあえず経営は大丈夫そう。
AIRDO http://www.airdo.jp/ :北海道の航空会社。2002年に経営破綻。2005年に経営再建を果たす。「北海道の翼」を目指す。 
スカイネットアジア航空(ソラシドエア) http://www.skynetasia.co.jp/ :宮崎に本社を置く。AIRDOに続く新規参入勢だったが、2004年に破綻。ANAの実質的な子会社になって、経営再建を果たす。

●これから就航するLCC
春秋航空日本 http://www.springairlines.com/JP/JP_index:2013年から成田を拠点に就航予定。完全に謎。
(了)