四十三庵

蔀の雑記帳

四十七都道府県周って感じた日本

四十三庵で一番アクセスがとれない旅行記事を、久しぶりに書いてみる。

四十七都道府県周遊計画

2010年11月に、四十七都道府県全部巡りたいという謎の願望を抱いていた。
結果的には全然四十七都道府県制覇できてないんだけども、
大学生活もようよう終わるので、行った都道府県をまとめてみよう。

*1
なんやかんやで、北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄というエリアごとには、おおまかに制覇した。
ただ電車で通っただけの県も含んでる。
和歌山・佐賀・福島は通過しただけ。
後行ったことのないのは19県。

東北:青森、秋田、山形
北陸:新潟、富山、石川、福井
関東:茨城
中国:鳥取、岡山、島根、山口
四国:香川、愛媛、高知
九州:大分、熊本、宮崎、鹿児島

茨城とか距離的にすぐ行けるだろと思うんだけど、どうしても行ったことがない。
自分でも気づいてはいたんだけど、日本海側が全然行けない。

  • 日本とは(本州)

日本には、田舎と都市の二つにわかれる。
けれど、日本の田舎はだいたい同じだし、日本の都市もだいたい同じである。

日本の田舎は、車通りが少ないせいできれいに舗装されたコンクリートの道路があって、
田んぼと畑があって、ぽつぽつと民家があって、広い道を走ってるとたまにコンビニやチェーンの飲食店があって、山が近くて、
車社会だから車の販売店はぽつぽつあって、イオンのドでかいショッピングモールが大人気。

都市は基本的に東京の劣化コピーだと思っていい。
デカイ駅があって、周りには有名百貨店が軒を連ねていて、スターバックスがあって、人がたくさんいて、
オフィスビルが密集していて、タクシーがたくさん走っていて、娯楽がいっぱいあるけれど、金を使わないと何もできない。

僕の見た感じだと、東北から九州まではほとんど上記の描写をそのままあてはめれば、そう大きくハズレないと思う。
日本は高度に均質化されている、と感じた。
テレビの影響で、地方に行っても方言を話している人はそう多くない。
地方ごとに微妙な違いはあるけれど、歴史的に考えると、すさまじいといえる程に均質化されている。

ネガティブにとらえれば、旅行するにはつまらない、ということになるが、ポジティブにとらえれば、安心感がある。
中国みたいな国だと、国内で全然文化が違うから、四川省出身の人間が北京や上海に行くと、全然違う国を訪れているような感覚になるだろう。
日本の場合は均質化されているから、仙台に行ったときにアパホテルに泊まったから、
福岡行くときもアパホテルに泊まり、東京に居た時と同じようなライフスタイルで生活することができる。
田舎といっても、駅周辺や繁華街まで出れば、モノは買うことができる。

  • 日本の中の外国(北海道、沖縄)

基本的にそんな思いを抱きながら全国をまわってたんだけど、二つだけ異質な都道府県があった。
北海道と沖縄だ。
歴史的に「日本」という国に加わるのが遅かったということもあるし、気候的にも全然本州とは違う。
北海道の帯広なんて真冬はマイナス20度とか行くし、沖縄は冬でも最低気温10度を切らない日がある。
地理的にも、北海道は青函トンネルがあるとはいえ、ほとんど陸路は遮断されている。
沖縄は完全に島だから、飛行機以外に交通手段がない。

沖縄と北海道の人は、「内地」という言葉をよく使う。
関東に住んでるとわからないけれども、実際に北海道/沖縄に行って日本本州のことを意識してみると、「内」と「外」の感覚はよくわかる。
ましてや生まれたのが北海道/沖縄サイドであれば、尚更その感覚は強化されるだろう。
沖縄独立論というのも、心情的にはわかるような気がする。

  • 「日本」とはなにか

僕は大江健三郎よりは三島由紀夫に共感するタイプだったので、右寄りの思想だったと思うんだけども、
入った大学がキリスト教系のまあまあリベラルな教授の多いところだったので、*2
思想的には右なのか左なのか自分でもよくわからない。

日本に生まれたからには日本をよくしたい/すべきだ、程度のことは今でも考えている。
けれどもいろんな場所を行ってみて思ったのが、日本という国家概念自体が実体のないものであるということだった。
北海道と沖縄は厳密には僕が感覚的に抱いている「日本」ではなかった。
連邦国家であればまだ納得できるが、日本というのは一つの政府・一つの国があって、行政機構として四十七の都道府県にわかれている。

国家というのはあくまで仮想的なものであって、実際に存在するのは自然と人だけである、というのはわかっていた。
しかしだとすると、今僕が所属している国家とは何なんだろうか。
僕は何のために税金を払って、法律に従っているのか。
国家が存在しなければ、「万人が万人に対する闘争状態に陥る」ので、国家が存在すべきだという考えも存在する。
無政府状態よりも、多少正当性が怪しくても、国家が存在した方がいいかもしれない。
今僕が抱いている強烈な違和感は、日本という国家はそもそも何なのか、
北朝鮮や中国やアメリカやロシアやフランスやサウジアラビアやインドやタイやブラジルやガーナと、日本は何が違うのか?
仮に本質的に国境に意味がないとしても、僕は日本というものが存在するのを確かに知っている。
何らかの意味において、日本は存在する。

よくわからない。

  • 今後

国内旅行だったら社会人になってからもガンガン行けると思うので、残ってる19県を潰していこうと思う。
春休みに青森まで新幹線で行って、青春18きっぷ使って日本海側をずっと行く一人旅とかいいかもしれない。
新潟では日本酒飲みたいのと、天然ガスのプラントが見たい。
北陸では蟹が食べたい。
島根はサンライズ出雲という夜行列車で行って、出雲大社を詣でるのがいいかもしれない。
鳥取はほうっておくと緑化してしまうから、必死で観光のために乾燥させてるらしい砂丘を訪ねたい。
香川で讃岐うどんを食べて、高知で鰹を食う。
大分・熊本は温泉に入る。
鹿児島からフェリーで屋久島に行けるらしいので、屋久杉を見たい。
(了)

*1:はてなダイアリーイマイチ画像が使いづらい。アップロードも時間かかるし。他の機能は満足してるんだけど、ここだけは改善してもらいたいなあ

*2:大学教授で右の人あんま見たことないから、大学という機関が思想を左に寄せるのかもしんない