四十三庵

蔀の雑記帳

小説家はGitを使うべきか?

こんなQiita記事を見た。

qiita.com

これ、僕も前に考えていたことで、
バージョン管理システムはエンジニア以外でも使うメリットはデカい。
(ブロックチェーン云々はちょっと意味がわからないが……)

しかし結論として、gitで作家が文書管理すんのはキツいだろな。。。と思うに至った。
その理由とかを書く。

* Gitは難しい
バージョン管理、という考え方自体は理解するのがさほど難しいものではない。

文章を書いて、「文章ver1.txt」というファイルをつくったとする。
そのあとで、推敲した結果、いろいろ変更して、「文章ver2txt」というファイルをつくった。
でも、あとで「やっぱ前の版のほうがよかったな……」と思うかもしれないので、「文章ver1.txt」も残しておく。
これが最も原始的なバージョン管理です。

この管理方法の問題は、人間がバージョンを管理していることだ。
よくSIerのファイルサーバで発生しているドキュメント管理は、こんな感じになっている。

【☓☓編集中!】作業手順書v0.30(◯◯部追記).xlsx
【確定版】作業手順書v1.00.xlsx
【確定版】作業手順書v1.00(以後修正する際は修正履歴を更新することを徹底してください!).xlsx
作業手順書v0.1.xlsx
作業手順書v0.11.xlsx
作業手順書v0.20.xlsx
作業手順書v0.30(◯◯部追記).xlsx
作業手順書v1.20.xlsx
作業手順書雛形.xlsx

馬鹿みたいだが、本人たちは至って真面目にやっている。本当に怖い。
で、ドキュメントなら頑張ればまだなんとかなりそうだが、
ソースコードの管理で同じ状況になるとキツい。

そういうわけで、バージョン管理システムが誕生した。
Gitは分散型バージョン管理システムと呼ばれるタイプで、
Linuxをつくったリーナス・トーバルズが、既存のバージョン管理システムが使いづらすぎてムカついたので、10日くらいでつくった

そういう経緯から、基本的にはオープンソースソフトウェア開発を想定して、Gitの機能は作られた。
現状一番使いやすいバージョン管理システムであることは間違いないが、
単純に難しくて、学習コスト高いとも思っている。
エンジニアが「Gitくらいわかるだろ」みたいな態度なのも、開発を通じて利用経験があるからで、
一番最初に触っていきなり使えた、ということはないと思う。

最初のファイル名の末尾に「v1.0」とかつけて、バージョン管理してく方法なら、
パソコン使える人間であれば、ほとんどの人間ができるだろう。
それに比べて、Git使えるようになるまでは、結構学習コストが高い。
特に非エンジニアだと厳しい。

文章作成能力があって、Git使う情報リテラシーが両方ある作家や編集者というのは、現実問題そんなに多くないはずだ。

むしろそういう人が簡単にGitを操作できる文書作成ツールがあるといいのに……とずっと思っている。

Wordが文章書きづらすぎる

Wordが異常に文章書きづらいんですよね。
それがすべての諸悪の根源のような気がしている。

Wordって長文書くためのツールじゃないんじゃないかと最近は思っている。
2〜3頁くらいのドキュメントつくるためのツールとして設計されて、今に至っているのではないか。
最初Wordつくった人も、ポスターつくるとか、ちょっとした社内文書書くとか、そういうイメージだったんじゃないの?
100ページ超えるような長文管理できるようなツールになってない気がする。

最初に引用したGit押しのSF作家の人に対して、
「いやWordにもバージョン管理あるんだが?」
ってはてなブックマークで言ってる人がいるが、お前マジでWordのバージョン管理機能使ったことある?と言いたい。
書式変更のたびに変な吹き出しが出たり、長文になると異常な重さになったり。
Wordの校閲機能なんてろくに使えたもんじゃない。
というかWordでまともな文書なんて書けない。
そのせいでExcel方眼紙問題とかが出てきたんだと最近は思っている。
明らかにExcelの進化に比べて、Wordは何も進化していない気がする。
逆に一太郎とか使うといいのか?

Evernoteプレミアムが最適解と思っていたが…

僕も色々文書書く上で、バージョン管理するツールを探していて、僕は結局Evernoteのプレミアムに落ち着いた。
Evernoteは無料会員とプレミアム会員の違いが微妙なんだけども、
バージョン管理ができると聞いて、僕はプレミアム会員になった。
help.evernote.com
年7,200円かかるので、心理的なハードルはそれなりにあるだろう。
OneMoteとか使うとたぶんタダなんだろうけど、
でもMSのサービスに組み込まれるくらいなら、年7,200円払うか……という気持ち。

僕の文書作成活動としては、Evernoteで十分だったが、
最初のQiita記事読んで思ったが、Evernoteはdiffができないということに気づいた。
差分はとりたい気がする。
色々調べたけど、Evernoteで差分をとる機能はないので、
比較したいバージョンをテキストファイルかなんかにコピペして、diffをとるしかなさそう。

まとめ

誰か誰にでも使えるバージョン管理システムつくってください。
(了)